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お酒・飲食店・経営に関するコラム

おいしい焼酎講座 第62回~ワインがお酒を刺激する~

  • 2012年1月10日 13:04
  • アクシュニュース

☆焼酎のコラムなのに「なぜワイン?」そう思った人も多いことでしょう。実はこの「ワイン」が、最近あらゆる飲料市場を席巻しつつあるのです。その理由は「瓶(ビン)」にあります。

 

最近、焼酎や日本酒で、「ワイン瓶に入れた」お酒が続々発売されています。採用される理由は「そのほうが高級感があるから」というもので、外装のかっこよさや、テーブルに置いたときに「見栄えがする」ことから、続々商品化が進んでいます。中には、「緑茶」をいれて数万円するような商品まで発売される状態。商品の「中身」ではなく、外装パッケージで付加価値をつくる。本来ならば、ワインのイメージに頼ることなく、焼酎は焼酎としての文化や歴史、重厚感、価値観を作っていかなければならないのに、ビンを変えることでいとも簡単に高級感を手に入れようとする。これでは、短期的には目新しさはあっても、やがてその商品は中身を伴わず、衰退していくだけです。

 

いま、時代は「安さ」だけでモノが売れる時代ではありません。シーンや用途に応じた「価値」と「中身」がなければ、選択肢にさえあがらない時代になっているのです。見た目を変えるということ。それはひとつ効果があるかもしれません。しかし、商品のパッケージや、お店であれば外装やインテリアをいかにお金をかけたからといって、肝心の「中身」がおいしくなければ、やがて支持を失っていきます。作り手や売り手に求められているのは、「いつ、どんなタイミング

で、どんな商品がマッチするのか」という、具体的な価値を提案すること。焼酎ブームで多くの焼酎が店頭に並ぶようになったのですから、この中から、お客様のニーズや用途、食べ合わせに応じた一品を進められるようになれば、まだまだ商品を売っていく余地はあるということです。

 

しかるに、商品の陳列方法やメニューについても「ボリューム」だけではダメ。「いかに選びやすいか」という意味での、説明やPOP,チャートなど、商品を搾り込む情報が必要。そして、従業員教育ももちろん。振り返ってみれば、これらすべて、「ワイン」の世界で長きに渡って培ってきたもの。産地を定め、作り方を護り、味の表現や選定に厳しい基準を自ら課してきたからこそ、いまの時代においても、ワインは、変わらぬ価値を持ち続ける。私達も謙虚にこのワインが作りあげてきた「厳しさ」を焼酎に課していく時代なのかもしれません。

 

 

株式会社味香り戦略研究所 ソリューションサービス部長 菅 慎太郎

SSI認定焼酎アドバイザー。

鹿児島大学ルネッサンスアカデミー(焼酎学講座)経営管理コース講師。

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