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お酒・飲食店・経営に関するコラム

「教えない研修」が、「できるスタッフ」をつくる!

  • 2012年1月10日 11:06
  • アクシュニュース

中西フードビジネス研究所

あるクライアント先で、この1ヵ月近く、店舗オペレーション向上のために、視察を繰り返し、視察で見いだした問題点をもとにスタッフとミーティングをし、そして改善、また視察しミーティングして改善する、このサイクルを繰り返すことでかなりオペレーションは向上しました。

 

このサイクルを繰り返すのとともに、実施したのがアルバイトへの接客研修でした。

 

先日、クライアントの社長からこの研修後、「研修でこんなにアルバイトが変わるとは思わなかった」と、うれしいような、うれしくないような()ことばをもらったのですが、正しい研修をすれば、少しの研修時間でアルバイトを変貌させることは、難しいことではありません。

 

そのポイントは、「教えないこと」です。

 

一般的な接客研修や接遇研修では、お辞儀の仕方や笑顔の作り方、オーダーの受け方など、一挙手一投足を細かく指導する方法です。もちろん、このやり方も効果的な研修ですし、初めてアルバイトをするような初心者には効果的な研修と言えるでしょう。

 

しかし、私の考え方は、営業中に「使えるアルバイト」を育成することを主眼に置いていますので、マニュアル的に細かく教えるやり方をすると、実践では「使えない」ことが多いので、こういったやり方はとりません。

 

サービスで大切なことは、お客様の望んでいることをさりげなくやること、または、お客様の食事がスムーズに進むように、さりげなく支援することが、重要なポイントだと思います。

 

ということは、常にお客様を観察し、その場その場の状況に応じて、各個々がその状況にあったサービスをすることが大切になってくるはず。ということは、、誰かの指示があってから動いていては、お客様の望んでいる瞬間にサービスをしていないため、お客様に本当に満足してもらえないのです。

 

そうすると大切になってくるのは、スタッフ個々が「的確な状況判断」ができるようになることです。

つまり、「考えられるスタッフ」でなければ、タイミングのいい、または、お客様を満足してもらえるサービスを実践することは不可能なのです。

 

そのためには、日頃から「考えさせる」という習慣づけが必要ですし、「考えて仕事をする」ということを体にしみこませることが大切なのです。

 

さきほど、一般的なサービス研修を私は実施しないと言いましたが、これは、単にお辞儀や言葉遣いなどだけを教えるだけでは、それをこなすことが仕事と勘違いしてしまうアルバイトを育成してしまう可能性があるため、こういった研修を実施しないのです。

 

では、どうするか?

その答えが「教えない」ということです。

 

「教えない」というのは若干語弊があるのですが、私の研修では「考える」というのがポイントです。

 

例えば、お出迎えの場面のロールプレイをするとします。一般的には、お出迎えの方法、言葉の掛け方、案内の仕方などを細かく教えるのでしょうが、私の場合は、

 

「この店にお客様が入ってきて、『おっ!この店すごいいい店だなあ』と感じるようなお出迎えをするためには、どんなことを注意しながらやればいいかグループごとに自分たちで考えながらロールプレイングをしてください」

 

と言うだけ。

これで、20分近くグループごとに何度も何度もロールプレイを行い、また、それぞれのグループでどんなことを注意して、意識して接客すれば、お客様に『お、この店すごい』と思わせることができるかを話し合ってもらいます。

そして、20分後、それぞれの意見を集約しながら、お出迎えの接客のポイントをまとめ、そしてもう一度そのポイントを意識しながら、また、自分たちで色々と意見を出しながらロールプレイングを続けるのです。

 

この「教えない研修」のポイントは、自分たちで「考えながら」接客すると言う"クセ付け"を行うことです。

 

先ほども言いましたが、営業中は常にお客様を観察し、そして個人個人が「考えながら接客」することが大切です。

そのためにも、自分たちの接客動作からも「どうすればお客様にいい印象を与えられるか」ということを考えさせることで、「考える」ことの大切さ、習慣づけを行っているのです。

 

また、それ以外にも、研修中には言葉の意味や動作の目的などを理解させることで、「なんのためにその言葉を発しているのか、なんのためにその動作を行っているのか」を教えることで、自分たちで「この言葉を発することがお客様にどのような印象を与える」とか「この動作を行うことで、お客様にいい印象を与える」などということも「考えて」行えるようになります。

 

この研修を3時間程度実施したあと視察すると、アルバイトは自分なりに仕事を見つけようとしたり、自分なりに言葉遣いを工夫したり、自分なりにお客様が何を求めようとしているのかを、「考えて」行動するようになってきたのです。

実はこの店の課題は、「社員が指示をしないとアルバイトは動かない」ということだったのですが、研修後はこの問題が解消されつつありました。この点も、店舗オペレーションが向上した大きな理由だったのです。

 

皆さんも一度「教えない研修」を実施してみてはいかがですか?

ただ、実は、熟練した技も要所要所で必要なので気をつけてくださいね!

 

 

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