┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥‥・・・ ◆ 酒 類 ~2月度 注目のカテゴリーにスポットを当ててみる~ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥‥・・・ ┏┓ ┃┣┳┳┓ ┃┃┃┃┃ ┃pickup ┗┓ ┏┛ ★★★ウイスキー低迷の中、目立つシングルモルトの人気~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆ ☆シングルモルト主力700ML台 TOP20・・・・・・・・・・・・前年同月比・07年シェア率・08年シェア率 1サントリー山崎12年------124.4---30.1----28.2 2サントリー山崎10年------131.0---13.8----13.6 3ザマッカラン12年-------121.9---10.5-----9.7 4ザグレンリベット12年-----124.1----6.3-----5.9 5グレンモーレンジオリジナル--------------------5.1 6ラフロイグ10年---------98.3----6.4-----4.8 7ボウモア12年--------------------------3.4 8サントリー山崎18年------145.0----2.2-----2.4 9ザマッカラン18年-------103.7----3.0-----2.3 10グレンフィディック12年----79.4----3.7-----2.2 11ニッカ余市12年--------88.0----2.7-----1.8 12サントリーシングルモルト白州12年111.8--1.9-----1.6 13アードベック10年-------85.7----2.3-----1.5 14ジアイリッシュマン-----------------------1.5 15ザマッカラン10年------123.1----1.4-----1.3 16タリスカー10年-------136.4----1.2-----1.2 17ブッシュミルズ--------130.0----1.1-----1.1 18ニッカ余市10年-------171.4----0.8-----1.0 19ラガヴーリン16年------110.0----1.1-----0.9 20ザグレンリベット18年----450.0----0.2-----0.7
⇒ウイスキー全体で2月度の前年同月比で93.6%と6.4%の大 幅に低下した中、シングルモルトウイスキー(容量700ml及び7 50ml)は前年同月比132.5%と脅威的な伸びを示している。
⇒その中を良く見ると、上位4アイテムがいずれもシェアを落として いる。一方で取扱いアイテム数はこの間に1割程度増えており、裾野 が拡がり人気が分散してきているのが見て取れる。
⇒飲みやすさ・親しみやすさもあり、国産のシングルモルトやスコッ チ系で端麗な味わいのアイテムが上位を占めているが、香りに独特な 特徴があるアイラ系のラフロイグやボウモアが上位に食い込んでいる のが注目される。
┏┓ ┃┣┳┳┓ ┃┃┃┃┃ ┃pickup ┗┓ ┏┛ ★★★シングルモルトの地域別分析! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆ ☆販売数量ベース シングルモルト700ML台地域別・前年同月比・07年シェア率・08年シェア率 日本----------------124----52.7----49.5 スペイサイド------------115----28.7----24.9 アイラ---------------139----12.2----12.9 ハイランド-------------365-----2.8-----7.8 アイリッシュ------------224-----1.9-----3.1 アザー・アイランド---------136-----1.5-----1.6 ローランド-------------200-----0.1-----0.2 全体----------------132-----100-----100
☆アイテム数ベース------前年同月比 アイラ-------------133 アイリッシュ----------167 アザー・アイランド-------133 スペイサイド-----------91 ハイランド-----------130 ローランド-----------100 日本--------------100 全体--------------112
⇒地域別に見ると、メジャーだった国産・スペイサイドがシェアを落 とし、スムーズな飲み越しのグレンモーレンジが大きく伸びたハイラ ンド系とクリーミーな味わいのアイリッシュ系が伸びている。また、 アイラ及びアザー・アイランド(スカイ島他)系も着実に伸びており、 今後の動きが注目される。
┏┓ ┃┣┳┳┓ ┃┃┃┃┃ ┃pickup ┗┓ ┏┛ ★★★シングルモルトの人気はなぜ?! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆ ☆ここ数年、シングルモルトウイスキーの人気が定着しつつある。一 般に、単一の蒸留所で製造されたモルトの原酒を、他の蒸留所のウイ スキーとはブレンドせずに、度数を調整した上、瓶詰め・出荷される ものを、シングル・モルト・ウイスキーと呼んでいる。元々、アイル ランドに起源を発し、スコットランドで発達したものと言われている。 日本には、スコットランドで修行した竹鶴政孝氏(ニッカウヰスキー の創業者)がその製法を伝え今に至っている。
ウイスキーはわが国の高度成長の中で食生活が急速に欧米化する流れ に乗って、1950年代後半くらいから普及し始め、サラリーマンの 間で飲まれるようになったが、当時は本場のイングランド・スコット ランドのように、ウイスキーをストレートで飲む習慣がなかったため、 水と氷で薄めて飲む「水割り」という飲み方が一般的であった。しか も、ウイスキーといえば、シングルモルトではなく、ブレンデッドウ イスキー(数種類のモルトウイスキーをブレンドし、さらにグレンウ イスキーと呼ばれる他の穀物からできるウイスキーを混合したもの) が一般的であった。よく知られているサントリーオールド、ジョニー ウォーカー、シーバスリーガルやオールドパーなどはすべてブレンデ ッドウイスキーである。その頃は、シングルモルトは、単一の蒸留所 で作られた原酒のため、個性が強く、マイルドな味を好む日本人の嗜 好には合わないと思われていた。
高度成長時代のウイスキーの飲み方といえば、お気に入りのクラブや スナックで、ボトルをキープして歌でも歌いながら水で割って飲む・ ・・正直ウイスキーの味など二の次、といった感じであった。しかし、 バブルの崩壊以降、職場の人間関係の変質、外見より中身にこだわる 価値観の変化、安定雇用の崩壊に伴う個の確立といった様々な要因か ら、トラディショナルで個性的なシングルモルトが徐々に市民権を得 始めてきたのではなかろうか。平たく言えば、お酒が一種のコミュニ ケーションツールではなく、自分の好みの「シングルモルト」を飲む ために飲みに行く、と言う行動がわが国においても普及し始めたわけ である。
シングルモルトの普及とともに、国内の生産量・輸入量ともに増大し 始め、今では本国並みに種類が揃うようになってきた。スコットラン ドのシングルモルトといえば、その生産地域と大雑把な特徴を記すと、 ハイランド(スコットランド地域中央部:厚めのボディ)、ローラン ド(南部:繊細なタイプ)、アイラ(西のアイラ島:潮香とスモーキ ー)、スペイサイド(スペイ川周辺:まとまりのあるタイプ)、アザ ー・アイランズ(西のスカイ島、北のオークニー島など:潮香と様々 な個性)などに分けられ、それぞれ代表的な銘柄が存在する。もっと も有名なのがハイランドのグレンモーレンジ、スペイサイドのマッカ ラン、グレンリベット、グレンフィディック、それにアイラのボウモ アであろう。ローランドではオーヘントッシャン、アザー・アイラン ドではタリスカー、スキャパだが現在のところマイナーの域を出てい ない。
さて、シングルモルトのお店での品揃えだが、まずグレンモーレンジ とマッカランかグレンリベットを基本に据え、それに最も個性的なア イラモルトの中では比較的穏やかなボウモアをラインアップしておけ ば、モルトファンの最低限のウォンツは満たせるであろう。これにや やマイナーな、たとえばハイランドのグレンドロナックや、スペイサ イドのグレンファークラス、それにもっとも強烈なアイラモルトとい われるラフロイグや元祖とも言えるアイリッシュ系があれば申し分な い。さらに、やはり日本人のマイルド嗜好に一番合う和製モルトの代 表格、山崎・白州・余市などがあれば完璧である。さらに粋な飲み方 として手になじむ小さめのロックグラスがあればよい。
因みに、個性の強いシングルモルトは、予想外にさまざまなオードブ ルとの相性がよく、燻製系(代表格がスモークドサーモン)のものは もちろんのこと、すべてのタイプのチーズや、ナッツ類、スイーツ、 さらにはイタリアのドライトマトのオイル漬けやオリーブから日本製 の「あたりめ」に至るまで、見事に調和する。お気に入りのシングル モルトをグラスから一口、口に含み、そしてお気に入りのおつまみを 食べながらピート香&スモーキーフレーバーを思い切り味わう。ちな みにシガーにもよく合う。本場スコットランドのシングルモルト文化 を、わが国においても正しく本格的に普及させたいものである。ただ し、特に度数の強いモルトウイスキーには、グラスの脇に、チェイサ ーを用意することもお忘れなく! ┏┓ ┃┣┳┳┓ ┃┃┃┃┃ ┃pickup ┗┓ ┏┛ ★★★~おいしい焼酎講座 第三回 芋焼酎誕生の秘話~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆ ☆いまや誰もが知っている芋焼酎。その誕生にはひとつの逸話があり ました。大河ドラマ「篤姫」で有名な鹿児島に、“仙巌園(せんがん えん)”という観光名所があります。ここで、島津斉彬(なりあきら) は、製鉄、紡績、ガラスなどの「集成館(しゅうせいかん)」事業を はじめます。ここで、西洋銃を作ることになったのですが、玉を発射 させる火薬には“高純度のアルコール”が必要となりました。 当時はまだ琉球より泡盛が入っているころで、米主体のアルコール製 造が行われていたのです。そこで「大量の火薬のために、大量の米を 使えば、民が飢えてしまう。変わりになるものを…薩摩(鹿児島)に は芋がある!」ということで、芋を用いた蒸留酒作りが始まったので す。純度の高いアルコールを軍事に使い、低いものを芋焼酎として民 に供給する、こうして芋焼酎は薩摩における発展と豊かな生活を形作 っていったのです。こうした物語を思い出しながら飲む一杯も、たま にはいいかもしれません。
株式会社味香り戦略研究所 ソリューションサービス部長 菅 慎太郎 SSI認定焼酎アドバイザー。 鹿児島大学ルネッサンスアカデミー(焼酎学講座)経営管理コース講師。 (詳しくは、http://www.mikaku.jp/ )
┏┓ ┃┣┳┳┓ ┃┃┃┃┃ ┃pickup ┗┓ ┏┛ ★海外ワイン作柄状況~第三回フランス コート・デュ・ローヌ、ロワール地方~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆ ☆コート・デュ・ローヌ(Cotes-du-Rhone) コート・デュ・ローヌ地方もボルドー地方やブルゴーニュ地方と同様 に気候的には不順で、技術と忍耐を要する葡萄作りが必要だったこと は変わりませんが、8月から9月にかけては晴れの日が続き、順調に 収穫を終えました。色合いも濃く、タンニンも柔らかで酸味とのバラ ンスをもとれた仕上がりになりそうです。特に、6月に雹の被害には 会いましたが、コート・ロティ地区の出来は良いと伝えられています。
☆ロワール(Loire) 4月は好天に恵まれましたが、5月から8月にかけては日照も少なく、 雨が多い年になりました。品種的にはミュスカデ種は比較的良かった ようです。優れた生産者が多い、サンセール地区やプイィ・フュメ地 区でも状況は厳しかったようです。
フランス全土では、ローヌ地方と白ぶどう種が主体で収穫前に2ヶ月 間の好天が続いたアルザス地方にとっては良好な年となりましたが、 その他の地域にとっては概して厳しい年だったと言えます。イタリア ・アメリカ等は次回以降にお届けします。